*令和2年度 展覧会のご案内

 
4月4日(土)〜7月5日(日) 所蔵日本画展  墨色との語らい

白い画面に墨一色で描かれた水墨画は、色彩豊かな絵画と比較すると地味で面白みに欠けると思われるかもしれません。しかし中国では古くから「墨は五彩を兼ねる」という言葉があるように、墨の濃淡による対比や融合、さらに筆触の強弱で極彩色の着色画に劣らない強い印象を与えるものもあります。本展では「墨線による表現」「にじみなど面的表現」「墨色中心の日本画」という構成で水墨画を中心に、墨彩画や水墨技法を用いた着色画もご覧いただきます。

 小林古径の緊張感ある美しい墨線のみで表現された白描画、一方、小川芋銭の一双「羅漢 龍虎」では太く伸びやかな線で遊び心に満ちています。また東西日本画の巨匠・横山大観と竹内栖鳳は水墨画にも積極的に取り組み、両者による墨のにじみを生かした味わい深い山水画のほか、洋画から転向し印象派を思わせる水墨画により新境地を開いた近藤浩一路や、渇筆により枯淡な味わいのある小杉放庵や藤井達吉などの作品を展示します。

 墨線の強弱や筆のかすれ、濃淡やぼかし、にじみによって画面に広がる多彩な墨色との対話をお楽しみください。


 竹内栖鳳 《水墨山水》
  竹内栖鳳 《水墨山水》 1934年
  



薩摩茶入 銘 玉川









薩摩茶入 添幅
9月5日(土)〜12月6日(日) 所蔵茶道具展 茶入と薄茶器

 日本で作られた茶入は、中国からもたらされた高価な唐物茶入に代わるものとして唐物を手本に瀬戸で生産されるようになりました。その後、信楽や丹波、さらに膳所や高取などでも作られるようになり、好みの裂地で作られた仕覆が複数あるものや、歌銘が付けられたものなど茶道具の中でも茶匠や茶人に大切にされ、愛着のあるものといえるでしょう。
 一方、塗物の薄茶器は侘びた趣が茶入に代わって用いられるようになり、利休形の棗に代表されるように次第に薄茶の容器として定着しました。

 今回の展示では小堀遠州による和歌の小色紙が蓋裏に貼られた《瀬戸一筋なだれ茶入》や新兵衛の窯印がある《備前撫四方茶入》のほか、薩摩や高取、志戸呂などの後窯茶入を中心に、付属する挽家や添状、箱なども併せてご覧いただきます。また薄茶器では棗のほか茶桶、中次といった形の違いや真塗や溜塗、さらに蒔絵や青貝が施されたものなどを展示します。
 抹茶の容器である茶入と薄茶器の多彩な表情をお楽しみください。


薩摩茶入 仕服
薩摩茶入 銘 玉川  小堀権十郎政尹筆 添幅
 

1月6日(水)〜1月31日(日) 新春展  菓子のうつわ

茶事での主菓子は懐石の献立部分に組み込まれていることから、菓子器は懐石器具の一つとなります。そのため一人一器が原則で、現代でも縁高が正式な主菓子器として知られていますが、この縁高を簡略化したものが銘々盆や銘々皿となり、ほかにも客数の菓子を盛り入れた蓋のついた食籠や、懐石の盛込鉢も主菓子器として使われます。さらに干菓子を盛る器として各種の干菓子盆や金属製の砂張盆、さらに底に脚の付いた高坏(たかつき)などもあります。

 新春展では朱塗に松喰鶴の蒔絵が施された縁高をはじめ、陶磁器や漆器などの素材や、色や形、装飾文様など多様性に富んだ菓子の器を展示いたします。菓子器ごとに盛り付ける菓子を想像しながらお楽しみください。
  


 犬山焼鉢
 


 桐蒔絵さくず箱
犬山焼花亀甲文鉢 江戸時代後期



  桐蒔絵さくず箱




*参加型ギャラリートークのご案内 (担当:桑山美術館学芸員 前田明美)

 絵画を見る楽しみは人それぞれです。しかし「絵の楽しみ方って?」「私の見方は正しいの?」などの思いを抱きながら、美術館で絵画作品に向かい合っていることはありませんか。また作品と向き合っても美術館側が提供するパネルや音声の解説を作品に照らし合わせて確認しているだけで、自分だけの感性で鑑賞してみたいと思いませんか。
 当館でのギャラリートークは、学芸員自身が上記のような絵画鑑賞への疑問や不満を解消できないかとの思いから毎年開催しています。まずは予備知識を持たず作品をじっくり見て、好きか嫌いか、なぜそう思うのかを参加された方々に尋ねることからからトークが始まります。他者の意見や感想からは、共感したり異なる感性に驚いたりと新たな解釈に触れる楽しみもあります。最後にトークの総括として、作品の背景や作者について学芸員が説明しますが、参加者が何気なく感じたことが作品の本質に迫ることもあります。気楽におしゃべりを楽しみながらご一緒に作品を鑑賞しませんか。
ギャラリートーク
ギャラリートーク 茶道具 *参加型ギャラリートーク (茶道具展) 

 茶道具は自由な解釈は難しいと思いギャラリートークは実施していませんでしたが、「ぜひ茶道具展でも」というご要望があり2016年から始めました。
 しかし単に説明を聞くだけの受け身ではツマラナイ、ということで参加された方にも発言を促すような問いかけを行い、絵画展のように気楽な雰囲気で会話を通じて作品の見所などを皆様とともに探ってみました。時代を経て伝えらえた茶道具には、茶の湯の歴史や流行によって好みが変化するものや、一貫するもの、また過去の茶人によって愛蔵されたものなど多くのことを語りかけてくれます。
 皆様と共にそれらの声を引き出し耳を傾ける機会になれば幸いです。

*フラワーアレンジメント教室のご案内


〔日 時〕 毎週水曜日  
        午前の部:11時〜12時30分  
        午後の部:1時30分〜3時

〔場 所〕 桑山美術館 別館1階多目的ホール

※入会金は無料です。
 自由参加制となっておりますので、都合に合わせて
 ご参加できます。
 
                                        
フラワーアレンジメント作品
受講生作品
(2007年3月7日)
  フラワーアレンジメント作品
受講生作品
(2007年3月14日)

トップページ   美術館の案内    交通アクセス   主な所蔵品    展覧会案内   茶室案内

ギャラリー案内    庭園案内 〜燈籠〜   庭園案内 〜季節の花々〜    お知らせ

 
             
ホームページの画像およびテキストの著作権は桑山美術館にあります。無断転用を禁じます。
©2003−2020 Kuwayama Art Museum